この記事ではイギリスのISAに関して説明したいと思います。ISAはイギリスの個人向けの非課税制度です。日本のNISAはイギリスのISAを参考にしたそうです。海外に住んでいると日本のNISAは基本的に使えませんので居住している国の仕組みを使うことになります。私はイギリス在住なのでをISAを活用しています。私の理解ではイギリスに住んでいて、ある程度の余剰資金のある人は全員は活用したほうが良い制度だと思います。最新かつ正確な情報はGOV.UKのWebを見てください。
イギリスのISAの概要
イギリスのISAの2020/2021年度(2020年4月6日から2021年4月5日)の免税枠は20,000ポンド(2020年の2月の為替レートで280万円程度)となっています。簡単に説明すればISA口座入金した資金から発生する利子、投資の利益(配当、キャピタルゲイン)に税金がかからないという制度です。また一度ISA口座に入金した資金から発生する利益はISA口座から引き出さない限り基本的に期限なしで(死後3年まで)非課税となります。免税枠は毎年設定されますが、繰越は出来ませんので、毎年度出来る限り入金したほうが良いです。後で引き出すことは何時でも出来ますが、期限後に入金することは出来ません。
4つのタイプのISA
イギリスのISAには4つのタイプがあります。
- Cash ISAs
- Stocks and Shears ISAs
- Innovative Finance ISAs
- Lifetime ISAs
一つの種類のISAに絞る必要はなく4種類のISA口座に分けて入金することも可能です。但し入金できる合計金額は20,000ポンドです。また、Lifetime ISAsの年度ごとの上限は4000ポンドです。個々のISAに関して説明します。
Cash ISAs
Cash ISAsは預金用のISAです。預金金利に税金がかかりません。イギリスでは預金金利が若干あるので(ネット銀行で1-1.5%ぐらい)余剰金のある人はとりあえずCash ISAsに入金しておくことをオススメします。後で他のISAに移すこともできます。預金保護もありますので基本的にリスクなしで運用できます。
Stocks and Shears ISAs
株式、債権投資用のISAです。配当やキャピタルゲイン(株や債権の値上がりによる利益)が免税になります。但し既にISAではない口座にある株式等をISA口座に直接移すことはできません。一度現金化してISA口座に入れ直す必要があります。手数料、税金などで不利になるかもしれないので計画的にISA口座を活用していったほうが良いと思います。
Innovative Finance ISAs
ソーシャルレンディングなどからの利益を免税にすることもできます。ソーシャルレンディングは預金保護がありませんが、銀行預金より利息が高いというメリットがあります。リスクは自分で見極めて使いましょう。
Lifetime ISAs
このISAは最初に家を買う時とリタイア後に備えるためのISAです。18歳以上40歳以下の人が口座を開くことができ、50歳まで運用可能らしいです。このISAの枠は4000ポンドです。このISAの最大の利点は政府が25%のボーナス(1000ポンド)をくれるようです。但し以下の3つの理由
- 最初の家を買う
- 60歳以上になる
- 余命一年以内と診断される
以外で引き出そうとすると25%のペナルティーが課されます。最初の家を買う予定のある人で40歳以下の人は、使ったほうが良いと思います。
結論
ISAはお得な制度ですので、イギリス在住で投資などをお考えの方は、可能な限り活用したほうが良いと思います。
[…] 私の結論としては、現段階ではSIPPは積極的には使わないことにしました。使ったとしても給料の数パーセント程度を積み立てるぐらいにしか使わないと思います。投資は普段から行っていますが、当面は(55歳ぐらいまで?)はより柔軟性のある免税制度のISA(日本のNISAと同様の制度)で運用して行く予定です。ISAは日本のNISAと同様の制度です。詳しくは別のブログ記事を見てください。[イギリスの個人向け非課税制度ISA (Individual Savings Accounts)] […]